会長ご挨拶
インターネット環境に代表される情報通信技術(ICT: Information and Communication Technologies)がグローバルスケールに普及し、すべての社会・産業活動の基盤としての役割を果たさなければならなくなりました。
私たちの日常生活において、多種多様な形態でICT基盤を活用することが一般化し、ICTの存在は私たちの意識の中で、そして、社会の中で透明化しつつあると言えるでしょう。 すなわちICTは、もはや社会にとって、そして、産業にとって必要不可欠な社会インフラとなっています。
その一方で、社会に不可欠なICTの利用に対する体系的で実践的な教育カリキュラムが存在していないことから、ICTに対する関心度が薄れ、知識不足のまま、安全性への思慮が不足したままで、ICT基盤を利用している利用者は、増加しつづけています。我が国のICT基盤の整備と発展を支えるべき人材の供給は、その質と量の両面において需要を大きく下回っている状況であると言わざるを得ません。
更に、今後の情報通信技術の研究開発し、実用に資するシステムを設計・構築・運用するために不可欠な人材の育成も十分な状況にないことは明らかです。ICTの利用者およびICT技術者の教育現場では、さまざま問題を抱えており、その問題を我々が力を合わせて解決し、社会への責任を果さなければなりません。
私たちは、このような社会情勢において、今後、安全で信頼するに資する安定した情報通信ネットワークと技術基盤を維持するともに、継続的な発展を実現するための人材育成のあり方と教育方法を提言し、教育現場における教育者の育成と、教育実践を支援することを目的として、ICT教育推進協議会(ICT Education Promotion Council of Japan)を設立いたしました。
本協議会の活動に賛同し、ご貢献いただく方々と協力して、我が国の産業競争力の向上と社会生活の品質向上、そして、安心・安全な社会・産業活動を支えるICT基盤の確立に貢献する教育システムの確立に少なからぬ貢献を行うことを目指します。
関係各位のご賛同・ご高配、ならびにご協力・ご鞭撻・ご指導をお願いするものでございます。
2010年4月吉日